What's New

2月 岳南朝日新聞 母力コラム掲載されました

毎月第2木曜日は、岳南朝日新聞の母力コラム「母に必要なチカラって何だろう」の掲載日です。
今月のタイトルは『子どもの看病』です。

【インフルエンザの流行】
インフルエンザが流行しています。みなさんの身の周りではどうでしょうか?
静岡県健康福祉部感染症対策班によると、1月2週目の県内のインフルエンザ流行状況は警報レベルで、定点あたりの報告数は過去5年間で最も多くなっているそうです。
毎年冬になると、「いつ来るかな?」という感覚を持って暮らしています。いつ、子どもたちが病気になるかな?という感覚です。お母さんになってから8年、毎年です。もちろん、そうならないように、手洗いうがいはこまめにし、人が多い場所へは出かけないようにしたりして、対策は講じます。しかし、それは突然やってくるのです。

【うちにもやってきた】
保育園に通っている5歳の長男をお迎えに行くと、「ママ、なんか寒い。」と言い出しました。冬だし寒い日だったので、まぁそんなこともあるかなと思っていたのですが、買い物を終え家に着く頃には、車の中でぐったりした様子になり、これはおかしいと思いました。みるみるうちに発熱。熱を測ると39度2分。急な高熱に「インフルエンザ」かもしれないとすぐに思いました。

【我が子の看病】
隔離部屋を用意し布団を敷き長男を寝かせ、ストーブをつけ加湿器を用意。自分の手洗いうがいを念入りにし、アルコール消毒も追加。帰ってきた家族に長男と接触しないように伝え、マスクをして、うなされる長男のところに行き氷枕を交換しながら、夕飯を作り、明日から仕事を休むための算段をつける。夜は大忙しとなりました。

【本当に大変なのは】
翌日小児科を受診しインフルエンザB型の確定が出ました。薬を飲ませましたがすぐには効かず、夕飯も少し食べては吐き、夜には39度8分まで熱があがりました。吐いたことで「もしかしたら病院でリスクを説明されたインフルエンザ脳症などの重篤な症状なのではないか」という不安が頭をよぎります。深夜に熱にうなされ「ママ、ママ…」と、か弱く泣く我が子にしてやれることは何もなく、「大丈夫だよ、そばにいるよ」と言ってあげるのが精一杯。その不安や様子から救急病院を受診したほうがいい状態なのか、それとも様子をみていていいのか。その判断も自分1人の肩にのしかかっているというプレッシャー。もし判断を間違えば世界で1番大切な人が、万が一にもこの世からいなくなってしまうのではないかという最悪の妄想が頭をよぎるのを、必死にそんなことを考えてはいけないと振り払い、冷静さを保つ努力。そういう精神的なことのほうが、どんな実働よりも大変なのだと、子どもが病気になる度に思い知らされるのです。

【お母さん失格】
このような気持ちをママ友に話すと、「わかる!」「本当にそうだよね」という共感の気持ちを持つ人が多くいました。そしてこんな声を聞いたのです。「不安に押しつぶされそうになるのは、私だけなのかと思っていた。その度に自分は母親失格なんじゃないかと思っていた」という話でした。詳しく聞くと、我が子の看病の時、母親がドンと構えて動じずに対処できるのがあるべき姿で、そうなれない自分は母親に向いていないと感じていたというのです。我が子が大切な存在だからこそ、不安になる。最近は、病院も病気のリスクについて説明をしっかりとします。それはリスク回避をする意味でいいことなのだと思います。ただ、その分お母さんたちの不安感は増えているということも言えるのだと感じています。

【想像力をもつこと】
冬のこの時期、職場で学校で、お友達同士の会話の中で「家族がインフルエンザになった、感染症にかかった」という話をよく聞くと思います。そんな時、頭に浮かぶのはどんなことでしょうか。今回、長男のインフルエンザの噂を聞きつけたたくさんの友人から、共感や応援のメッセージをもらいました。近所の友達は、野菜やパンを救援物資と届けてくれました。本当にありがたいことです。
人によって病気によって、その症状によって大変さも大変なことも違うことでしょう。でも、家族が病気になるということは、実質的にも精神的にも大変な状況になるということはみんな同じなのだと思います。身の回りで体調を崩したという話を聞いた時、相手の立場を思いやり想像して声をかけられたら、自分にできる手助けを考えて実行にうつすことのできる人が増えたら、この地域はもっと優しい暮らしやすい地域になっていくのではないでしょうか。私自身も、今度は他の家族を助けられたらいいなと思っています。

文責:小野麗佳