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岳南朝日新聞3月掲載されました

毎月第2木曜日に「母に必要なチカラって何だろう」が掲載されます。
子育て中のお母さんたちのリアルな声をお伝えしていくので、ぜひご覧ください。

1月のタイトルは『私達の暮らしと見えないもの ~新型コロナウィルスによる一斉休校を受けて~』です。

【2.27一斉休校ショック】

突如、インターネット上の速報で知った政府からの一斉休校要請。高校・中学・小学生と卒業を控えた三人の娘の顔が頭をよぎり胸がざわついた。仕事を終えて帰宅すると、三女が布団にくるまって泣いていた。友達と過ごす最後の日々が急に失われることにショックを受けて泣きながら帰ってきたと言う。胸が痛んだ。高校受験を控えた次女は受験がどうなるのかわからず困惑していた。私も不安になった。数日後に卒業式を控えていた長女とは本当に開催されるのかどうか学校からの連絡を静かに待った。これまでどこか対岸の火事だった「コロナウィルス」が、この一斉休校で一気に自分事になった。SNS上では地域の母達から休校中のこどもの過ごし方、仕事の調整などに関する不安の声が上がっていた。

 

【母達の思い】

休校の知らせを受けた直後、離れた実家に託児の応援要請をしたAさん。「東日本大震災時の放射能の影響を思い出した。凄くストレスのかかる事態になったと感じた」と。幸いにも幼稚園も放課後等デイサービスも受け入れ可能になったことで遠方の両親に負担をかけず過ごすことができているそうだ。

幼稚園児と0歳児の子育て中のBさんからは「子どもたちが家にいる状況で、外出も控えるようにと言われたらママ達のストレスが溜まってしまう。みんなで不安やイライラを話すことができる場が欲しいです」と訴えた。様々なイベント・教室・サロンなどの中止が決定していく中、Cさんも「いつもの行き先がどんどんなくなって何して過ごしていいのかわからない」と吐露した。

Dさんは楽しみにしていた春休みの帰省をあきらめた。子どもを二人連れての新幹線での移動に感染のリスクを感じたこと、高齢の両親への感染を懸念してのことだ。

 

【地域で何が起こっているの?】

目に見えないコロナウィルス感染拡大予防対策で、「在宅勤務の推進」としてテレワークが一気に広がりを見せ、一部企業では子連れ出勤も可能となった。私達母力向上委員会では日頃から在宅ワークや子連れ出勤を取り入れているため現状は長期休暇同様、こども達も職場で宿題をしている状況である。しかし在宅勤務が不可能な職種も沢山ある。病院や保育園など社会的インフラを担う仕事をしている親や一人親家庭の子どもたちは休校の間どこでどう過ごせば良いのか?富士宮市は学童保育や放課後等デイサービスの受け入れの他、低学年など子どもが一人で過ごすことが困難な場合は学校において一時預かりを可能とした。柔軟な対応だと感じた。本来は外で走り回ったり、一学年の最終月を友人たちと様々なイベントで思い出作りをしたりする時期。それができない日々に子供たちのストレスもたまり始めている。大声を出して家の中でダイナミックな遊びをすれば親がイライラを募らす。

兄弟喧嘩が多発し親が思わず怒鳴りたくなる。乳幼児を抱えた家庭から小中学生まで同じような状況が起こり得る。様々な中止・自粛の流れの中、中小企業もその影響で打撃を受けている。非正規雇用や自営業の親達は経済的な危機にも不安を募らせている。このような状況では大人とこどもが一緒に家の中に籠る時間が長くなることで虐待の発生も懸念される。

 

【子ども達と母達の創意工夫】

目に見えないウィルスによってストレスや不安を募らせる日々。年度末の大切な場面も失われている日々。そこには恩師や友人との大切な心の通い合いがあるはずだった。そんな中、日々をポジティブに過ごす工夫をしている姿もある。「子どもたちと一緒に時間割をつくったよ」「こどもが家庭科実習と言って昼食の献立も考えて作っているよ」「インターネットの期間限定無料コンテンツで一緒に勉強してるよ」「夫も在宅勤務になったから家族全員で家事の役割を見直して協力し合って乗り切ることにした」等の声も聞こえてきた。ピンチをチャンスにしていこうとする姿がある。子どもたちも子連れ出勤で親の仕事をしている姿を目の当たりにし、親の社会的な役割を感じている様子も見られる。子ども達の昼食を応援するため低価格での弁当販売なども各所で始まった。母力向上委員会でもこのような状況の中で母達の不安な思いを受け止めるべく9日午後、12日、17日に個別の相談を受け付けている。些細なことでも一人で抱え込まずに話してもらえるように。話すことで少しでも心が軽くなってこの時期を乗り越えることができるように一緒に考えていきたいと思う。相談詳細に関してNPO法人母力向上委員会ホームページをご確認ください。

 

文責:塩川祐子