6月は 塩川 祐子が
『みんなで子育て環境を創りだそう』をテーマに書きました。
以下より全文お読みいただけますので、ぜひ読んでみてください。
『みんなで子育て環境を創りだそう』
【子育て環境は変化する】
先日次女が20歳になりました。三女が高校生の私の子育てもあと少し。ゴールが見えてきました。
私が乳幼児を子育てしていた頃の20年ほど前と今とではその環境は変化し続けています。
実は母力向上委員会を立ち上げたきっかけも出産施設の減少でした。立ち上げから15年経ち、今では出産施設どころか生まれてくるこどもの数が600人を下回るという状況まで少子化が進んでいます。
生まれてくるこどもの数は少なくなりましたが、産前産後の支援は手厚くなりました。経済的な面でも助成金額が増え、産前産後サポート事業での家事支援や育児支援、産後ケアでの母子支援など充実し始めています。様々なサービスのアプリ化も進み、予防接種の時期を教えてくれたり、天気によって何を着せたらいいかを教えてくれたりと便利なサービスも増えました。更にこれらのアプリの中には父親向けの子育て支援アプリもある時代。
今、国としても男性の家事育児参画を推進することで、女性の負担の軽減を図りもう一人産みたいと思うことができる状況や活躍しやすい環境を創出しようと方針を打ち出しています。妊娠出産子育ては女性のみならず男性も同じように当事者であるという時代になっているということだと思います。
【変わらない大切なもの】
このように様々な変化はあるものの、変わらず大切なものもあると感じます。
親の状況がどうであれ、こどもたちが愛情を受け取り安心感と信頼の中で過ごすことができる環境があることは何よりも大切です。また、そのためにも親の心と体のコンディションを保つ必要があります。産前産後のこころとからだの変化は人によって異なりますが起こります。そして初めての子育てでも3人目の子育てでも子育てに不安はつきものです。
家族としての在り方が変わるのが妊娠出産子育て。その人生のターニングポイントに対し、母親だけでなく父親として、家族として自分たちがどのようにしていきたいのかを考え選択が出来るように支えていくことはとても重要な支援であると感じています。
【環境デザインは当事者から】
母力向上委員会では今年度も先輩ママたちが主体となって、0歳ママへの居場所や交流の場をお届けしていく予定です。昨年度WAM助成を活用し始めた産後ケアchillでは今年度から行政の助成が使えるようになりました。今年度は短時間利用もスタートし、産後の女性一人一人に合う形での産後ケアを選んでいただくことが可能となります。
居場所事業である富士宮市妊娠出産子育てシェアサポート事業は5月からスタートしています。今年度も自己実現を応援するトライデーも実施予定です。またmamacollegeは0歳メインのひよこクラスに加え、0歳を卒業した親子を対象としたペンギンクラスや、助産師とベジドゥ―ラによる子連れランチ交流会「あなたのまちの台所」略して「あなまちキッチン」もスタートします。妊婦さんから0歳児を子育て中のママとご家族にご参加いただけます。
そして昨年のアンケート調査から更にチャレンジするのが、パパ向けの子育てワークブックの作成です。
育児休業を取得したパパが子育てを楽しむことができるように、イベントも企画中です。
最後に、その場に来ることが大変な方には「みやママとも-ミヤマ-」のLINE相談があります。全て当事者であるママたちが自分たちの妊娠出産子育ての経験を活かし、個別での相談に対応しています。私たちが取り組むすべての事業は当事者の声を大切に捉えています。当事者だからこそ見えるもの、感じているものがあります。当事者の視点を置き去りにすると本質を捉えることができません。当事者が前を行き、今何が問題なのか、何を必要としているのか、改善していくために今後何ができるのか、支援する側とともに創るからこそ子育ての環境として持続可能になっていきます。
今の私たち母力向上委員会にはまさに子育てスタート期のママと、子育てが落ち着き始めたママとが混在しています。少し先を歩く先輩ママの姿が不安の中の一筋の光になれば嬉しいです。
令和6年度の母力向上委員会も新たな出会いを楽しみにしています。子育てが不安なママ、仲間を見つけたいママ、パパも私たちと繋がって子育てを一緒に楽しみましょう。
文責 塩川 祐子
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